10月8日は骨と関節の日!骨粗しょう症を防ぐ食事のコツ/佐々木裕子
10月8日は「骨と関節の日」です。
さて、身体の骨は全部でいくつあるかご存知ですか?
顔は23個、背骨は26個・・・と全身でトータル約206個の骨が身体を支え、そして内臓を囲み守っています。皮膚の新陳代謝と同じく、骨も古くなると新しい骨へ生まれ変わります。この骨が生まれ変わる一連の流れは約3か月間要し、常に全骨格の3~6%で行われています。
今回は、骨の病気である骨粗しょう症を防ぐ食事のコツをお伝えします。
高齢化が進む日本では、骨粗鬆症患者数が増加傾向にあります。骨粗しょう症は、骨が生まれ変わる際の古い骨を壊す働きに新しい骨を作る働きが追いつかず、骨量が減り、骨が弱くなり、骨折のリスクが高まった状態です。最近、良く耳にするようになったロコモティブシンドロームと呼ばれる運動器(骨、関節、筋肉、神経)の障害により、立ったり歩いたりする機能の低下を引き起こす原因に骨粗しょう症は大きく関係しています。
骨に必要な栄養素として、思い浮かぶのはカルシウムではないでしょうか。カルシウム以外にもたんぱく質、ビタミンD、ビタミンKといった栄養素が必要です。何か一つだけの栄養素を積極的に摂取するのではなく、これらを日常的にバランスよく食べることが骨粗しょう症の予防につながります。
2019年9月25日
さて、身体の骨は全部でいくつあるかご存知ですか?
顔は23個、背骨は26個・・・と全身でトータル約206個の骨が身体を支え、そして内臓を囲み守っています。皮膚の新陳代謝と同じく、骨も古くなると新しい骨へ生まれ変わります。この骨が生まれ変わる一連の流れは約3か月間要し、常に全骨格の3~6%で行われています。
今回は、骨の病気である骨粗しょう症を防ぐ食事のコツをお伝えします。
骨粗しょう症とは
高齢化が進む日本では、骨粗鬆症患者数が増加傾向にあります。骨粗しょう症は、骨が生まれ変わる際の古い骨を壊す働きに新しい骨を作る働きが追いつかず、骨量が減り、骨が弱くなり、骨折のリスクが高まった状態です。最近、良く耳にするようになったロコモティブシンドロームと呼ばれる運動器(骨、関節、筋肉、神経)の障害により、立ったり歩いたりする機能の低下を引き起こす原因に骨粗しょう症は大きく関係しています。
骨粗しょう症の予防には、成長期に骨量を増加させておくことが重要ですが、成長期以降は、いまの骨量維持に向けて、骨を作る材料となる十分な栄養素を毎日の食生活から取り入れましょう。
カルシウム+α!骨を作るために必要な栄養素
骨に必要な栄養素として、思い浮かぶのはカルシウムではないでしょうか。カルシウム以外にもたんぱく質、ビタミンD、ビタミンKといった栄養素が必要です。何か一つだけの栄養素を積極的に摂取するのではなく、これらを日常的にバランスよく食べることが骨粗しょう症の予防につながります。
カルシウム
体内のカルシウムの99%が骨や歯に存在し、残りの1%が血液、筋肉、細胞に存在しています。カルシウムは小腸で吸収されます。カルシウムを多く含む食品でこの吸収率は、牛乳が約40%、小魚が約33%、小松菜などの野菜類が約20%です。野菜類の吸収率は、あまり高くないですが、多様なビタミンやミネラルが豊富を含む利点があります。
たんぱく質
たんぱく質は骨の大切な材料です。肉・魚・大豆製品・卵に多く含まれています。毎回の食事でこれら食材を使った料理を必ず1品食べましょう。カルシウムが多く含まれる牛乳・乳製品にもたんぱく質は豊富です。間食として取り入れるのも良いですね。
ビタミンD・ビタミンK
ビタミンDは腸でカルシウムの吸収を助け、骨の代謝を促します。鮭などの魚、卵、乾燥シイタケ・キクラゲに含まれますが、ビタミンDは日光を浴びることで皮膚でも作られます。そのため、食事から取り入れるとともに、日光を浴びることも大切なポイントです。
ビタミンKは、カルシウムが骨に沈着するのを助け、骨の質を維持します。納豆、春菊や小松菜などの緑の野菜に豊富です。
カルシウムの吸収を妨げるもの
これから旬の食材を使ったメニューでは、「小松菜と鮭のクリームシチュー」や「春菊と卵のじゃこ炒め」などは、一品で骨に必要な栄養素を取り入れられます。
参考文献
- 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版,一般社団法人日本骨粗鬆症学会,(2019.9.17閲覧)
- 日本整形外科学会公式ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト ロコモONLINE,ロコモチャレンジ推進協議会,(2019.9.17閲覧)
- 松村讓兒「なぜ?からはじめる解剖生理学」ナツメ社(2017)
- 鈴木志保子「理論と実践 スポーツ栄養学」日本文芸社(2018)
- 杉林堅次ほか「薬剤師・管理栄養士のための薬局の栄養指導」日本メディカル開発(2017)
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