人生100年時代!フレイル予防でいつまでも元気に/大嶋浩俊
日本は世界でも有数の長寿国家です。いつまでも健康で元気に生きていくためにもフレイル予防が必要となります。
最期まで自立した生活を送るための基本的なポイントを挙げていきます。
1.身体的虚弱
身体的虚弱とは、①体重減少 ②歩行速度の低下 ③握力の低下 ④疲れやすい ⑤活動量の低下が挙げられます。
この5つのうち3つ以上当てはまると「フレイル」と判断され、1~2つの場合はフレイルの前段階(プレ・フレイル)となります。
他にも食事摂取量の低下、筋肉量の低下なども上記の5つに影響するため、フレイルの原因につながります。
2.精神的・心理的虚弱
●食事の品数や量が減る
●食べる食材が偏る
●食欲が低下しがち
など低栄養状態に陥りやすい環境にあります。
食事量が摂れない場合は、栄養補助食品などをうまく利用して、栄養素のバランスが偏らないように心がけましょう。
2019年12月 4日
最期まで自立した生活を送るための基本的なポイントを挙げていきます。
フレイルとは
海外の老年医学の分野で使用されている英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源となっており、「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などを意味します。
フレイルの原因
1.身体的虚弱
身体的虚弱とは、①体重減少 ②歩行速度の低下 ③握力の低下 ④疲れやすい ⑤活動量の低下が挙げられます。
この5つのうち3つ以上当てはまると「フレイル」と判断され、1~2つの場合はフレイルの前段階(プレ・フレイル)となります。
他にも食事摂取量の低下、筋肉量の低下なども上記の5つに影響するため、フレイルの原因につながります。
うつや認知機能の低下は、日常生活において大きな影響を及ぼします。
精神的に落ち込む、考えるのが嫌になる、物忘れが頻繁に起こるようになる、などによって弱っていくこともあります。精神的に不安定になると、(1)の身体的虚弱にも影響します。
精神的に落ち込む、考えるのが嫌になる、物忘れが頻繁に起こるようになる、などによって弱っていくこともあります。精神的に不安定になると、(1)の身体的虚弱にも影響します。
3.社会的虚弱
高齢になると、社会的地位や家族の役割が変化したり、家族や友人を喪失することで、気力や活気が失われてしまうこともあります。外出する機会や気力が失われ、家に閉じこもりがちになると、(1)の身体的虚弱、(2)の精神的・心理的虚弱へと進行することもあります。
フレイルの予防方法
1.適正な体重管理を
肥満の場合は適正な体重管理をすることがフレイル予防はもちろん、生活習慣病の予防になります。一方痩せすぎも注意が必要です。これは栄養状態の低下にともない、フレイルに繋がるリスクが高まる可能性があります。
また体調を崩すと、インフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなりますので、体重と体調コントロールが欠かせませんね。
また体調を崩すと、インフルエンザなどの感染症にもかかりやすくなりますので、体重と体調コントロールが欠かせませんね。
2.適度な運動を
「運動」と聞くと激しい運動や筋トレをイメージされる方が多いのですが、そのような「運動」よりも、日常生活において買い物に出かける、散歩をする、お家の掃除をするなど、「日常の生活活動強度を高める」意識を持つことが大切です。日常生活においての活動を高めることによって脳を使い、筋肉を使います。
また積極的に外出して季節を感じるなどの外的刺激を受けたり、人とコミュニケーションをとることによってもフレイル予防となります。
加齢に伴う身体的低下のサルコペニアについてはこちらの記事をご覧ください。
また積極的に外出して季節を感じるなどの外的刺激を受けたり、人とコミュニケーションをとることによってもフレイル予防となります。
加齢に伴う身体的低下のサルコペニアについてはこちらの記事をご覧ください。
3.バランスの良い食事を
食事量の低下、栄養量の低下はフレイルの大きな要因となります。運動をするにも、心を満たすにも食事がとても重要です。
特にご高齢で一人暮らしの場合、
特にご高齢で一人暮らしの場合、
●食事の品数や量が減る
●食べる食材が偏る
●食欲が低下しがち
など低栄養状態に陥りやすい環境にあります。
食事量が摂れない場合は、栄養補助食品などをうまく利用して、栄養素のバランスが偏らないように心がけましょう。
フレイル予防には身体・心・社会の3つによる要因が大きく影響します。
お友達と食事をする、習い事をする、家族と触れ合うなど人とコミュニケーションをとることは非常に良い対策方法です。
ご本人の努力だけではなく、ご本人を取り巻く周りの方々も一緒に環境づくりに協力することが、いつまでも健康で元気に生きていくことにつながります。
ご家族ご親戚が集まる機会が多くなる年末年始に、みんなで健康づくりについても見直してみてはいかがでしょうか。
担当管理栄養士:大嶋浩俊
お友達と食事をする、習い事をする、家族と触れ合うなど人とコミュニケーションをとることは非常に良い対策方法です。
ご本人の努力だけではなく、ご本人を取り巻く周りの方々も一緒に環境づくりに協力することが、いつまでも健康で元気に生きていくことにつながります。
ご家族ご親戚が集まる機会が多くなる年末年始に、みんなで健康づくりについても見直してみてはいかがでしょうか。
担当管理栄養士:大嶋浩俊
参考文献
- 人生100年時代の健康を考える-フレイル予防対策における日本型食生活の役割-公益社団法人 日本医師会 食育健康サミット2019 令和元年11月28日
- 臨床栄養「サルコペニア診療ガイドライン2017」の要点 医歯薬出版株式会社 2018.1
- 臨床栄養 サルコペニア・フレイルUPDATE 医歯薬出版株式会社 2019.5
- フレイル予防 公益社団法人 東京都医師会 (2019.11.29 閲覧)
- フレイルとは 公益財団法人長寿科学振興財団 長寿ネット (2019.11.29閲覧)
- フレイルとは何かを知って介護予防 LIFULL (2019.11.29閲覧)