酒呑み管理栄養士が伝授!デキる男のお酒雑学〜ビール類編〜/河村桃子
「あなたは普段、どのくらいの頻度でお酒を飲みますか?」
ビールの基本的な原材料は麦芽・ホップ・水・酵母の4つです。
麦芽とは発芽した麦のことで日本では大麦が使われており、モルトとも呼ばれビールの色や香味は麦芽によって作られます。そして、ホップとはつる性の植物で香りや苦味を与えてくれます。この麦芽とホップの種類や割合がビールの味を決めているのです。
日本の酒税法では、ホップと水を除いた原料の質量中に占める麦芽の割合である麦芽比率50%以上のものがビールと名乗ることができます。また、麦芽比率50%以上に加えて、国が定める種類の副原料重量が麦芽重量の5%以内までとなっています。
発泡酒は麦芽比率が50%未満、または副原料の使用割合が5%以上、もしくは国が定める副原料以外を使用しているものを言います。
麦芽の使用量がビールよりも少ないため比較的軽くてあっさりとしていますが、ビールとの味の違いを少なくするために様々な副原料を使用しているため、最近ではビールに近いテイストのものも販売されています。製品には「発泡酒」と記載されています。
第3のビールとは新ジャンルのビールとも呼ばれており、麦芽を使わずに大豆やとうもろこしなどの穀類、ホップなどを使って作られる「その他の醸造酒(発泡性)」と、発泡酒にスピリッツを加え発泡酒ではないものにした「リキュール(発泡性)」の2つに分けられます。ビールのような苦味や味わいは少なく言わばビール風飲料で、製品には「その他の醸造酒(発泡性)」または「リキュール(発泡性)」と記載されています。
発泡酒や第3のビールは、ビールよりも税率が少なく安価で販売することが出来るため誕生しました。しかし、2020年10月から段階的に税率の改正が行われ、2026年には3種類の税率が同じになります。
ビールの税率は今よりも下がり、発泡酒・第3のビールの税率は上がります。ですので、税率が同じになった時にどれを飲むかを選択するためにもそれぞれの違いを知っておくと良いですね。
日本で販売されているビール・発泡酒・第3のビールのアルコール度数はほとんどが5%前後です。第3のビールでは大手ビールメーカーから7〜9%と比較的アルコール度数が高い製品が販売されいています。
缶1本(350ml)あたりのカロリーはビール140kcal、発泡酒158kcal、第3のビール150kcal前後とビールが一番カロリーは低いです。
※ビール、発泡酒は七訂日本食品標準成分表、第3のビールは販売されている製品から算出。
2019年12月25日
株式会社キャリアインデックスの調査によると経営者や役員クラス、管理職といったマネジメント層で最も多かった回答は「ほぼ毎日」であったのに対して、一般社員では「全く飲まない」が最多と正反対の結果でした。マネジメント層の方は会食などの機会が多いため、このような結果となったのでしょう。また、この調査の結果を見るとマネジメント層は、一般社員と比べるとビール類、日本酒、ウィスキーを飲む割合が高いです。
そこで、これから3回に分けてデキる男として知っておきたい「マネジメント層がよく飲むお酒」について深掘りしていきます。今回はビール・発泡酒・第3のビールを選ぶ際の基礎知識について解説します。
それ本当にビール?
ビールは4つの材料から作られる
ビールの基本的な原材料は麦芽・ホップ・水・酵母の4つです。
麦芽とは発芽した麦のことで日本では大麦が使われており、モルトとも呼ばれビールの色や香味は麦芽によって作られます。そして、ホップとはつる性の植物で香りや苦味を与えてくれます。この麦芽とホップの種類や割合がビールの味を決めているのです。
また、4つの原材料に加えて味の特徴を作り出すものとして麦・米・とうもろこしなどの副原料が使われていることもあります。
ビールと名乗るには細かい制限をクリアすべし
日本の酒税法では、ホップと水を除いた原料の質量中に占める麦芽の割合である麦芽比率50%以上のものがビールと名乗ることができます。また、麦芽比率50%以上に加えて、国が定める種類の副原料重量が麦芽重量の5%以内までとなっています。
ちなみに2017年4月に酒税法が改正され麦芽比率が67%から50%に引き下げされ、さらに認められる副原料の種類も増えました。そのため、今まで発泡酒であった商品が晴れてビールに出世したということで話題となりました。
今さら聞けない!発泡酒と第3のビールの違いって何?
発泡酒とビールの違いは麦芽比率と副原料
発泡酒は麦芽比率が50%未満、または副原料の使用割合が5%以上、もしくは国が定める副原料以外を使用しているものを言います。
麦芽の使用量がビールよりも少ないため比較的軽くてあっさりとしていますが、ビールとの味の違いを少なくするために様々な副原料を使用しているため、最近ではビールに近いテイストのものも販売されています。製品には「発泡酒」と記載されています。
第3のビールには2種類ある
第3のビールとは新ジャンルのビールとも呼ばれており、麦芽を使わずに大豆やとうもろこしなどの穀類、ホップなどを使って作られる「その他の醸造酒(発泡性)」と、発泡酒にスピリッツを加え発泡酒ではないものにした「リキュール(発泡性)」の2つに分けられます。ビールのような苦味や味わいは少なく言わばビール風飲料で、製品には「その他の醸造酒(発泡性)」または「リキュール(発泡性)」と記載されています。
ビールよりも安く販売するために発泡酒・第3のビールが誕生
発泡酒や第3のビールは、ビールよりも税率が少なく安価で販売することが出来るため誕生しました。しかし、2020年10月から段階的に税率の改正が行われ、2026年には3種類の税率が同じになります。
ビールの税率は今よりも下がり、発泡酒・第3のビールの税率は上がります。ですので、税率が同じになった時にどれを飲むかを選択するためにもそれぞれの違いを知っておくと良いですね。
アルコール度数や栄養価に違いはあるのか?
度数は5%前後が主流
日本で販売されているビール・発泡酒・第3のビールのアルコール度数はほとんどが5%前後です。第3のビールでは大手ビールメーカーから7〜9%と比較的アルコール度数が高い製品が販売されいています。
発泡酒・第3のビールには機能性が付加されている商品も
缶1本(350ml)あたりのカロリーはビール140kcal、発泡酒158kcal、第3のビール150kcal前後とビールが一番カロリーは低いです。
※ビール、発泡酒は七訂日本食品標準成分表、第3のビールは販売されている製品から算出。
しかし、発泡酒や第3のビールには糖質オフ(100mlあたり糖質2.5g以下)や糖質ゼロ(100mlあたり糖質0.5g以下)と糖質が少ないものや、痛風の天敵であるプリン体オフのもの、従来の製品に比べカロリーが50%〜70%オフなど、機能性が付加されているものがあります。
カロリーや糖質、プリン体などを気にしている人には発泡酒や第3のビールが適していますが、糖質オフや糖質ゼロ、カロリーオフといった製品には人工甘味料が使用されている場合がありますので添加物を気にされる方は避けたほうが良いでしょう。
カロリーや糖質、プリン体などを気にしている人には発泡酒や第3のビールが適していますが、糖質オフや糖質ゼロ、カロリーオフといった製品には人工甘味料が使用されている場合がありますので添加物を気にされる方は避けたほうが良いでしょう。
さて、今回はビール類の違いについて解説しました。税率が統一化される2026年に向けてデキる男として自分の体の中に入ってくるお酒がどのようなものなのかを把握し、何を選ぶのかマイルールを決めておくと良いですね!
参考文献
・「酒税法等の改正のあらまし(平成29年4月)」,国税庁,(2019.12.2閲覧)
・「酒税法等の改正のあらまし(平成29年4月)」,国税庁,(2019.12.2閲覧)
・「平成29年度 税制改正」,財務省,(2019.12.2閲覧)
・江口まゆみ「ビジネスパーソンのための一目おかれる酒選び」平凡社(2016年)
・「商品情報」,サッポロビール,(2019.12.2閲覧)
・「ビール・新ジャンル・ノンアルコールビールテイスト飲料」, (2019.12.2閲覧)
・「商品情報」,アサヒビール,(2019.12.2閲覧)
・「ビール・発泡酒・新ジャンル」,キリンビール,(2019.12.2閲覧)
河村桃子執筆コラム
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