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  1. 管理栄養士が実践している!見落としがちなダイエット成功の鍵/矢村千紘

管理栄養士が実践している!見落としがちなダイエット成功の鍵/矢村千紘

明けましておめでとうございます。新年一回目のコラムを担当します、管理栄養士の矢村千紘です。
 
新年がスタートして早いもので8日経ちました。今年の目標は決めましたか?

□ ダイエットをしよう!
□ 運動をしよう!
□ 夏にはあの水着で海を満喫したい!
 
健康に関する目標を立てたあなたに、押さえておいてほしいダイエット成功の鍵をお伝えします。
 
 

年始に立てた目標は達成できない!?

20200108_コラム画像①.jpg
アメリカの研究によると、年始に掲げた目標を達成できる人は、わずか8%といわれています。心当たりがある人も多いのではないでしょうか?では、せっかく立てた目標を達成するためにはどうしたらいいでしょう。
 
・目的は具体的に、かつ無理なく設定する。
・一つひとつの目標を整頓する。
・進捗を報告しフィードバックを受けるサイクルを作る。
・信頼できるアドバイザーを頼る。
・習慣化して繰り返す。
・最後まで諦めない。
 
などなどポイントは色々ありますが、つまり!無理のない具体的な行動を日常に組み込んで「習慣」にしてしまえばいいですね。

 

あなどれない「噛んで食べる」効果

20200108_コラム画像②.jpg

そこでダイエットや健康の話ではよく耳にする「よく噛んで食べる」こと。当たり前すぎて右から左に聞き流してしまいそうですが、実はこの効果はあなどれないのです。

 

「噛んで食べる」この効果について確認してみましょう

  ・ガンを予防する
  ・脳の働きを活性化する
  ・肥満を予防する
  ・むし歯、歯周病を予防する
  ・消化をよくし栄養の吸収を助ける
  ・情緒を安定させる
  ・顔の表情をよくする
 
ダイエットだけに留まらない、将来の健康をも左右する良い効果がたくさんありますね。

 

ダイエットするなら、まず「噛む」を意識

特に「肥満の予防」では、噛む刺激が脳に伝わり、神経ヒスタミンというホルモンが分泌されるのですが、食欲を抑える働きがあるため、食べ過ぎを防ぐ効果があります。また、実はこのホルモン、交感神経を介して内臓脂肪を減らす働きもあります。
 
さらに、よく噛んでゆっくり時間をかけると、食べることで消費できるエネルギー(食事誘発性産生熱量)がアップすることもわかっています。


 

よく噛むための工夫は?

20200108_コラム画像③.jpg
意識して噛むようにするのはもちろんですが、噛むように食事内容を工夫するポイントも押さえておきましょう。
 
1.食材を大きく切る
2.硬めに茹でる
3.食感が異なるものを組み合わせる
4.硬い食材を加える
 
例えば、主食となるご飯を、白米から玄米に変えるだけで、1.6〜1.8倍噛む回数が増えます。玄米が扱いにくかったり、食べるのが苦手な方は雑穀米を取り入れるのも良いでしょう。どうしても噛まずに食べてしまいがちな麺類には、もやしやエノキといった細長い食材を一緒に茹でるのもオススメです。
 
おかずには、ハンバーグにレンコンを刻んで入れたり、ひじきの煮物に大豆や枝豆を入れる、みそ汁にキノコやこんにゃくを使うなど、ちょっとした工夫で簡単に噛む回数を増やすことができます。主食のご飯はよく噛むことで消化され甘さが感じられるようになるなど、食べ物の本来の味や変化も楽しみながら食事ができるといいですね。
 
理想は1口20〜30回噛むことが理想ですが、日本咀嚼学会によると、噛みすぎてまずいと感じるのであれば、美味しい範囲で噛めば良いとしています。
 
 
毎日3回ある「食べる」という日常に「よく噛む」という行動を追加してぜひ習慣に!手軽に一生ものの健康習慣を手に入れてみてはいかがでしょう。
 
習慣になるまでは3ヶ月。目標に向けて状況を報告したり、フィードバックやアドバイスがあるとより確実にたどり着くことができそうですね!新年に立てた目標をパーソナル管理栄養士と一緒に叶えませんか?
 

担当管理栄養士:矢村千紘


参考文献
  • 三城円「食べながらやせるすごい方法」サンマーク出版(2019)
  • 寺田新「スポーツ栄養学 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる」東京大学出版部(2017)
  • 熊本県歯科医師会「歯の豆知識」(2019.12.29閲覧)
  • 「弁当を利用しての咀嚼力向上の思案」帝塚山大学人間科学部研究年報2010
 

2020年1月 8日

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