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  1. 管理栄養士が伝授!日本酒の効果をいかして楽しむ方法/白井由紀

管理栄養士が伝授!日本酒の効果をいかして楽しむ方法/白井由紀

これまで、日本酒の繊細な製造工程、初心者向けの日本酒の選び方をお伝えしてまいりました。

今回は、日本酒が体にどう効いているか「日本酒の効能」を述べてまいります。

 

知ってお得!日本酒の3つの効能

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その① リラックス効果

実は、日本酒にはリラックス効果があります。それは核酸の一種であるアデノシンの作用からです。アデノシンは、交感神経によってもたらされる精神的ストレスによる血管収縮を抑制する作用を備えています。日本酒に含まれるアデノシンは、ワインの1.4倍、焼酎の11.5倍含まれています。


 

その② 保温効果

アデノシンは血管の収縮を防いで血流をスムーズにする働きがあります。
日本酒に含まれるアミノ酸が2つ以上結合してできるペプチドも同じような働きを持っています。こういった作用は体温を上昇しやすくし、冷え性、肩こり、腰痛、免疫力が高まるといった効果をもたらします。「風邪の引きはじめに卵酒がいい」というのも、このような理由からと言えるでしょう。


 

その③ 体の機能調節効果

日本酒の一番の特徴は、含まれるアミノ酸の種類が多いことです。
日本酒には必須アミノ酸であるリジン、トリプトファン、ロイシン、イソロイシンの他、運動時のエネルギー源になるアラニン、循環器系機能の調整をするアルギニン、免疫機能の維持や消化管の保持をするグルタミン酸など、様々なアミノ酸が含まれています。

アミノ酸は、毎日合成・分解を繰り返す体の構成に使われ、私たちが生きていくうえで欠かせない栄養成分です。

 
 

日本酒をじょうずに活用してみましょう

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リラックス効果がある日本酒は食欲増進に繋がるため、食前酒に向いています。食事前に、おちょこ1杯飲んでみては、いかがでしょうか?
 
料理や季節に合わせて飲み方を変えるのも日本酒の面白いところです。軽やかなタイプには刺身やカルパッチョに。しっかりタイプのものは、こってりした料理や煮物に合います。暑い時期は冷酒、寒い時期は、ぬる燗、熱燗で楽しんでもいいですね。
 
お酒が苦手な人には、酒粕はいかがでしょうか。酒粕は製造工程で残る固形物ですが、日本酒と同じような効能があります。発酵食品なので整腸作用もあります。おみそ汁など料理に加えるととコクが出て旨味が増します。
 
※酒粕にもアルコールが含まれています。こどもやお酒に弱い人、運転する人は注意してください。

 
 

適量を守って楽しみましょう

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これまで効能を述べてきましたが、飲み過ぎは禁物です。

厚生労働省の国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均純アルコールで約20g程度であるとされています。日本酒に換算すると1合(180ml)です。ビールだとロング缶1本(500ml)、チューハイ(アルコール7%の場合)だと缶1本(350ml)ですので、それらと比較すると少なく感じるかもしれません。しかし日本酒は、酒そのものの香りや味わい、余韻を感じながら飲むと少量でも楽しめます。
内臓に負担をかけないよう、料理を口にしながら飲みましょう。豆腐、刺身、焼き鳥といったたんぱく質、サラダ、カボチャの煮物、枝豆といったビタミンとミネラルが豊富な野菜類がおすすめです。和らぎ水(水も一緒に飲む)も効果があります。
 
これまで3回にわたり、「SAKE」として国際的に注目度が高まっている日本酒について解説いたしました。今まで日本酒を飲む機会がなかったという人も魅力を知っていただき、日本酒が持つ多くの効果を実感してみてはいかがでしょうか。


担当管理栄養士:白井由紀


 
参考文献


白井由紀執筆コラム

血糖のコントロールと目の関係
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風土と伝統で造られる日本酒の魅力
これをおさえれば好みの日本酒と出会える!日本酒の選び方

2020年5月13日

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