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  1. 3児のママ栄養士が伝える!幼児食の3ステップ①/中田恵理

3児のママ栄養士が伝える!幼児食の3ステップ①/中田恵理

今回は、幼児食のことを3回に分けてお伝えしていきます。現在、幼児期の子どもが3人いる母として、経験したこと、これから経験することも含めてお伝えします。

幼児期とは、満1歳から就学前の時期を言います。ただ、同じ幼児と言っても、1歳と5歳では味覚、消化機能の発達、歯の生え具合に違いがあります。また、心も身体も成長していく大切な時期ですので、3ステップを踏んで大人の食事に進めていきます。

 

幼児食ステップ① 1歳~1歳半

20200715_コラム画像①.jpg
ステップ①は、離乳の完了を迎える1歳~1歳半の時期です。離乳食期に、なかなかうまくいかなかった場合でも幼児食の準備をしながら発達しています。1日の食事3回にプラスして、おやつ(補食)を1~2回取り入れましょう。

 

楽しく食事の時間を学ぶ時期

初めての味を体験しながら、家族と楽しく食事をとることを大切にしてください
この時期は、子どもが自分で食べたい気持ちが出てきますので、手づかみ食べ、スプーンに食べ物をのせて食べるという行動をするようになります。食材の切り方や調理法を工夫して、自分で食べるということを尊重すると良いでしょう。食べ物を細かく切るときは、キッチンばさみなどを活用すると簡単にカットができておすすめです。

自分で食事をすることは、始めからうまくいかず、こぼしたり、落としたり、食べ汚すことがありますが、その行動は、次のステップに進む過程となります。食事のときは、シートを敷くことや食事エプロンを付けて対策をとると良いです。食べ汚してしまった片付けは大変だと思いますが、その時期がずっと続くわけではないので、見守る気持ちが大切と感じています。
 
 

食事や調理するときのポイント


食事+おやつ
1日の食事3回にプラスして、おやつ(補食)を1~2回取り入れて、一日のリズムを作りましょう。
 
 
おやつの考え方
おやつとは、甘い菓子などを連想するかもしれませんが、幼児食ではおやつは食事(補食)として考えてください。
おにぎり、サンドイッチ、蒸かしたさつまいもなど、エネルギーを補うための炭水化物、牛乳や果物などから、カルシウムやビタミン、ミネラルなど3回の食事から不足しがちの栄養素を補えるメニューが良いです。
 
 
食材のかたさや大きさ
まずは、歯ぐきで噛みつぶせるかたさを目安にして、歯が上下8本生えそろえる時期になると、少しかたいものでもかじることができるようになります。食べ物を丸飲みをしないように、食材の大きさや声かけをして噛むことを伝えることや、子どもの鏡になって、一緒に噛むという動作を見せることも良いでしょう。

 
手づかみ食べ
手づかみ食べは、自分で食べる練習、食べ物を触る、にぎることをして、かたさや感触を学ぶことができます。手づかみ食べは、発育、発達で良いことと考えられています。
 
 

味覚の発達はピークを迎えている時期

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離乳期から、幼児期の1歳~1歳半(2歳くらいまで)は、味覚を育てるチャンスとなります。
 

五味を知る

基本の味は、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味と5つあります。
体が必要と感じる味は、甘味、塩味、うま味です。一方で酸味、苦味は体に害をもたらす可能性があるということで、警戒しやすい味です。

●甘味
代表的なものは、砂糖に含まれるショ糖、ご飯に含まれるブドウ糖などのエネルギー源となるものとなります。

●塩味
体表的なものはは、食塩に含まれるものとなります。
 
●酸味
レモンや梅干しに含まれるクエン酸など、おいしさとなる酸味もありますが、果物が熟していない酸味、食べ物が腐っているときすっぱく感じることから未熟や腐敗の警告ともとらえられる味です。
 
●苦味
毒物の多くは苦いもので、不快な味と感じて吐き出すことができ、毒を避けることができます。幼児期に野菜が苦手というのは、苦味には毒があるかもしれないという信号が出ていることで好まない味と敏感に感じています。
 
●うま味
かつお節にはイノシン酸、昆布にはグルタミン酸、きのこ類はグアニル酸といったうま味の成分です。



幼児期は、ステップを踏んで大人の食事へ移行していきます。食の悩みは、尽きないお母さんが多いと思いますが、1日3食、家族と一緒にコミュニケーションしながら食事をすることが大切。食べる意欲、みんなで食べる楽しさを育んでくださいね。 


担当栄養士:中田恵理


 
参考文献
  • 小池澄子「いちばんやさしい きほんの幼児食 離乳食卒業から5歳までの子どもごはん完全版」成美堂出版(2019)
  • とけいじ千絵「毎日ごはんで、心・からだ・味覚の発達を促す 子どもの味覚の育て方」株式会社日東書院本社(2019)

中田恵理執筆コラム


 
 
2020年7月15日

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