スープで旅するgo to世界旅行~北米・中南米編~/木村みえこ
世界的にコロナウイルスが蔓延して、誰も想像していなかった生活が続いていますね。Go Toトラベルキャンペーンが始まりましたが、まだまだ油断できない状況が続いています。
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2020年9月 9日
そろそろ秋の気配が感じられ、いよいよ旅行シーズンですが、思い存分旅行を楽しめないと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2回目の今回は、アメリカ大陸のスープを通じて皆様を疑似旅行へと誘いたいと思います。食事を作る際にヒントにしていただけると嬉しいです。
それでは、楽しんでくださいね。
チリコンカルネ(メキシコ)
チリは「赤い唐辛子」、コンは「と(アンド)」、カルネは「牛肉」という意味で、それに煮豆を添えるのですが、豆も一緒に煮込んでしまうことも多いようです。たまねぎやトマトなどの野菜がたっぷり入っていて、食べ応えも十分。
スパイスには消化をよくしたり、気のめぐりや血のめぐりをよくして気持ちをリフレッシュする作用があると言われています。食材はアレンジ次第で楽しめるので、季節のものを入れたり、自分の体調に合わせて食材を選んでオリジナルのチリコンカルネを作るのも楽しそうですね。
ムケッカ(ブラジル)
チリコンカルネと同じようにスパイスを使うほか、パクチーなどの香りの強い野菜を添えることもあるようで、さわやかさもプラスされます。
ココナッツミルクには保湿効果があるといわれており、お肌が乾燥する秋には嬉しい食材ですが、それとは反対に、余分な水分を排泄する作用もあるとされているので、むくみの予防にも役立ちそうですね。
クラムチャウダー(アメリカ)
クリームスープのニューイングランドスタイルとトマトスープのマンハッタンスタイルがあります。最近ではトマトスープのものも見かけるようになりましたよね。
クラムはアサリやハマグリなどの貝、チャウダーとは煮込み料理のことを言います。
ニューイングランドスタイルのクラムチャウダーが有名なマサチューセッツ州は、大西洋に面していて、新鮮なシーフードが手に入ります。ほかには、たまねぎやセロリ、にんじんなど具がたくさん入っているので、栄養バランスもとりやすく、具材を炒めて煮込むだけなので調理も簡単です。
食べ方は、クラッカーを砕いて入れるのがポピュラーなようですが、家庭ではパスタを入れてスープパスタにしたり、ごはんを入れてリゾットのようにして食べるのもおすすめです。
アサリなどの貝には、鉄分が豊富なので貧血気味の方や、疲れやすいと感じる時は取り入れてみるといいですね。また、アサリは薬膳の世界では二日酔いによいとされています。きれいに洗って冷凍もできるので冷凍庫にストックしておくのもよいでしょう。
いかがでしたでしょうかお楽しみいただけましたか。
日本だけでなく、世界をみてもその土地の気候にあった食材で体調管理をしていることがわかりますね。
日本にも「miso soup」という素晴らしいスープがあります。体によいものを食べても、消化吸収できなければ「摂れた」ことになりません。
とくにみそは大豆たんぱく質の摂取のほか、消化機能を高める作用があるといわれています。腸内環境の改善にも役立つといわれていますので、乾燥による便秘の予防にも適しています。できれば毎日、旬の食材をたっぷり入れてスープを楽しんでみませんか。
担当管理栄養士:木村みえこ
担当管理栄養士:木村みえこ
参考文献
- 三城円「食べながらやせるすごい方法」サンマーク出版(2019)
- 荻野恭子「世界の味をおうちで楽しむ旅するスープ」ナツメ社(2019)
- 沼野恭子「世界を食べよう!東京外国語大学の世界料理」東京外国語大学出版会(2018)
- 吉川信 佐藤弘 「東洋医学の基本講座」成美堂出版(2016)
- マサチューセッツ州政府観光局 公式観光サイト(2020.8.30閲覧)
木村みえこ執筆コラム
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