3児のママ栄養士が伝える!幼児食の3ステップ③/中田恵理
幼児食のステップとして、①~③でコラムをまとめています。前々回はステップ①として1歳~1歳半のこと、前回はステップ②として1歳半~2歳の幼児食をお伝えしました。
今回は、ステップ③として3歳~就学前の時期についてまとめました。現在、幼児期に該当する子どもが3人いる母として、経験したこと、これから経験することも含めてお伝えします。
今回は、ステップ③として3歳~就学前の時期についてまとめました。現在、幼児期に該当する子どもが3人いる母として、経験したこと、これから経験することも含めてお伝えします。
幼児期とは、満1歳から就学前の時期を言います。ただ、同じ幼児と言っても、1歳と5歳では味覚、消化機能の発達、歯の生え具合に違いがあります。また、心も身体も成長していく大切な時期ですので、3ステップを経て大人の食事に進めていきます。
幼児食ステップ③3歳~5歳
ステップ①の1歳~1歳半の時期は、初めての味を体験しながら、家族と楽しく食事をとることが大切で、ステップ②の1歳半~2歳の時期は、好奇心旺盛な時期でもあり、食事と遊びのメリハリを付けることが大切な時期であることや、好き嫌いとどう付き合っていくかについてお伝えしました。
今回の『ステップ③』の3歳~5歳は、幼児食の総仕上げで、今まで苦手だった食材や味に挑戦できる時期です。
また、箸の持ち方を覚え、言葉も今まで以上に理解できるようになりマナーや食事の準備や手伝いをおこなっていけると良いでしょう。環境の変化も起きると思います、幼稚園や保育園に通うなどで家族以外の人とも食を通して、社会性を身に付けていく大切な時期となります。
年齢ごとのポイントとは?
3歳を過ぎるとほぼ乳歯が生えそろい、本格的に噛んで食べられるようになり、献立、味の幅も広がっていきます。
●3歳児のポイント
噛む力が付いてきて、弾力のある食材や繊維の多い野菜も食べられるようになるので、その子の様子を見てチャレンジしましょう。遊び食べも卒業に近づき、食事のマナーを学習し始め、スプーンやフォークが上手に使えるようになり、食べこぼしも少なくなる時期です。
3歳になると大人の話もだいぶ聞けるようになっています。しかし、甘えや大人の目をひきたいという思いから、つい最近まで、できていたことが「できない」と言うこともあるでしょう。少しずつ成長していますので、見守ること、子どもの話しに耳を傾けられると良いです。
●4歳児のポイント
幼稚園や保育園入園、家族以外の大人と関わることで環境の変化を感じ、心も成長していく時期です。環境の変化で不安な気持ちがあって、言葉で表現しきれないので思わぬ態度で大人を困らせることもあるでしょう。
自分でできることが増え、妹弟がいる場合はお世話もする様子が見られます。食べ歩きをしない、食事中にひじをつかないなどのより具体的な食事マナーも伝えてください。この頃になると、箸を正しく持てるようになりますので、練習できると良いです。
●5歳児のポイント
就学までに、規則正しい食習慣も伝えていき、幼児食の総仕上げの時期となります。幼稚園や保育園での集団生活になじんできて、状況判断が少しずつできるようになります。友達との関係から心はより成長していきます。周りの状況で「〇〇ちゃんが食べたから、△△を食べてみる」というような周囲の影響から好き嫌いが改善されるケースもあります。
手伝いから食に関心を持ち学ぶ
●やる気を伸ばす「食」の関わり方
3歳以降は、「人の役に立ちたい」という思いが出てきます。先ほども述べましたが、妹弟がいるご家庭はお世話を積極的にする様子が見られます。「やってみたい」という気持ちを伸ばしていきましょう。まずは、ミニトマトのへたを取る、卵を割る(卵アレルギーがない子向け)、粉を混ぜるなど、その子の成長に合わせて進めてください。
●買い物から食材にふれる
手伝いは自宅だけでなく、一緒に買い物にいくことでお手伝いになります。食材を一緒に選んでくれることにより、食卓での会話が生まれます。自分で選んだ食材なら苦手なものでも食べることができる可能性があります。
買い物を一緒にすることで、食材を見る、触れるなど、さまざまな観点で学びとなります。
こちらのコラムでは毎回お伝えしていますが、幼児期は、ステップを踏んで大人の食事へ移行していきます。食の悩みは、尽きないお母さんが多いと思いますが、1日3食、家族と一緒にコミュニケーションしながら食事をすることが大切と考えています。食べる意欲、みんなで食べる楽しさを育ててほしいです。
担当栄養士:中田恵理
担当栄養士:中田恵理
参考文献
- 小池澄子「いちばんやさしい きほんの幼児食 離乳食卒業から5歳までの子どもごはん完全版」成美堂出版(2019)
- 牧野直子「はじめてママ&パパのすくすく幼児食」株式会社主婦の友社(2016)
中田恵理執筆コラム
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