国際中医薬膳師が教える!肩こり改善を食事でサポート/相川朋世
肩こりは、生活習慣や姿勢、職業などいろんな要因が絡んでいるため、食事のみで治すことはできません。
パソコンやスマホが生活に欠かせず、長時間のデスクワークや運動不足が慢性化する現代に生きる私たちの多くは、肩こりに悩まされているのではないでしょうか?
今回は、肩こり改善のサポートをする薬膳をご紹介します。
<オススメ養生>
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2021年3月31日
パソコンやスマホが生活に欠かせず、長時間のデスクワークや運動不足が慢性化する現代に生きる私たちの多くは、肩こりに悩まされているのではないでしょうか?
今回は、肩こり改善のサポートをする薬膳をご紹介します。
肩こりが起こる3つの原因
●気血の巡りが悪くなっている場合
ストレスを感じやすい、身体を動かす習慣がない方がなりやすいタイプで、慢性的な肩こりや頭痛を持つ人が多いです。
気血は十分にあり、身体中を巡っていることが理想ですが、気はストレスに弱く、ストレスが溜まると気の巡りが悪くなります。また、気血は一緒に動いているため、気の巡りが悪いと血の巡りも一緒に悪くなってしまいます。血は「肝」という臓器に貯蔵され、全身に血を巡らせますが、目と関係が深くPCの見過ぎなど目が疲労すると機能が低下してしまうと考えられます。
●身体に余分な水分が溜まってしまっている場合
飲食の不摂生が多い人がなりやすいタイプで、雨の日や湿気の多い日に痛みが増すことがあります。
脂っこいものの摂りすぎや、飲酒、運動不足などが原因で、身体の水分代謝が悪くなっている状態です。通常なら汗や尿で余分な水分は排出されますが、水分代謝が悪いと老廃物が体外に出されず体内に残ってしまい、巡りを悪くして痛みを引き起こします。
●自然界の邪気「寒邪」「風邪」が身体に入り込んだ場合
急な肩こりや首筋や頭の痛みを伴うことが多く、寒さや疲れている時に起きやすいタイプです。
自然界にもとからあるが、身体の免疫力が下がっている時や寒暖差が激しい時など「寒邪」や「風邪」となって身体に入り込み、身体を収縮させて巡りを悪くして痛みを引き起こします。
タイプ別肩こりを和らげる薬膳食材と養生
●気血の巡りをよくする薬膳食材と養生
慢性的な肩こりに悩むこのタイプは、気血の巡りをよくするものがオススメです。
<オススメ薬膳食材>
たまねぎ、にら、ねぎ、パセリ、セロリ、鮭、サバ、アジ、みかん、グレープフルーツ、柚子、ジャスミンティー、ワイン、サフラン、紅花
<オススメ養生>
ストレスや疲労は巡りを悪くする最大の要因です。自分に合ったストレス発散方法を見つけましょう。ストレッチや軽い運動を生活に取り入れるのもいいです。
●身体に水はけをよくする薬膳食材と養生
身体に重だるさを感じるこのタイプは、水分代謝をよくするものがオススメです。
<オススメ薬膳食材>
白菜、ナス、黒豆、緑豆、ハトムギ、あさり、はまぐり、春雨、とうもろこしのひげ茶、
<オススメ養生>
お風呂はシャワーで済ませず、軽く汗が出る程度までゆっくり湯船につかりましょう。また、脂っぽいものの食べすぎや過度な飲酒は控えるようにしてください。
●自然界の邪気「寒邪」「風邪」を追い払い薬膳食材と養生
身体に入り込んだ邪気を追い払い、身体を温めるものがオススメです。
<オススメ食材>
ネギ、ショウガ、紫蘇、胡椒、唐辛子、シナモン、紅茶
<オススメ養生>
邪気は手首、足首、首から入りやすいため、寒さを感じる場合や寒暖差が激しい時は、特に冷やさないように注意しましょう。
肩こりは食事だけでは治りませんが、身体の中から改善をサポートすることはできます。痛いのはしょうがないと諦めないで、自分に合った食材と養生を取り入れてみてください。
参考文献
- 日本中医食養学会「現代の食卓に生かす「食物性味表」改訂2版」株式会社平河工業社(2009年)
- 平馬直樹「基本としくみがよくわかる東洋医学の教科書」株式会社ナツメ社
相川朋世執筆コラム
●国際中医薬膳師が教える!産前産後のトラブル改善法➀
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