血糖値コントロールでお口美人を目指す!歯周病と血糖値の深い関係/矢村千紘
こんにちは、妊娠糖尿病を2回経験した矢村千紘です。
マスク生活が長くなりましたが、食事や写真撮影でふとマスクを外してにっこり笑った自分の歯に自信はありますか?
歯周病は、日本の40歳以上の半数以上に認められ、成人が歯を失う最も多い原因です。プラークという磨き残しに、歯周病菌が含まれており、これが歯と歯肉のすき間の「歯周ポケット」で増殖します。そして歯肉に炎症を起こし、歯を支える骨を溶かしていきます。
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2021年6月 2日
マスク生活が長くなりましたが、食事や写真撮影でふとマスクを外してにっこり笑った自分の歯に自信はありますか?
実は、血糖値をコントロールすることは、お口の美しさにも影響してきます。
今回は、口腔内と糖尿病の関係についてお伝えします。
今回は、口腔内と糖尿病の関係についてお伝えします。
歯周病とは口の中の「炎症」
歯周病は、日本の40歳以上の半数以上に認められ、成人が歯を失う最も多い原因です。プラークという磨き残しに、歯周病菌が含まれており、これが歯と歯肉のすき間の「歯周ポケット」で増殖します。そして歯肉に炎症を起こし、歯を支える骨を溶かしていきます。
このプラークは歯の表面にバリアを作るため、水やマウスウォッシュですすぐだけでは取れませんが、歯磨き(ブラッシング)することで簡単に取り除けます。毎日の歯磨きは、歯を綺麗に見せるだけでなく、歯を失わないためにも大切な習慣ですね。
歯肉の腫れ、出血、膿(うみ)、口臭、歯のぐらつきといった症状がある場合は、歯周病チェックのために歯科を受診しましょう。
血糖値との関係は?
実は口の中で、出血や膿といった炎症があると、その炎症物質が血管を経由して身体中に放出されています。これが血糖値を下げるインスリンというホルモンの効きを悪くします(インスリン抵抗性)。インスリンの効きが悪いと、しっかりと血糖値を下げることができません。糖尿病の患者さんでは、歯周病を治療することが血糖コントロールにも重要だと言われ、定期的な歯科受診を推奨しているほどです。
また、血糖コントロールが良くない場合は、歯周病が進むのが早く、重症化しやすいと言われています。これには、免疫や唾液量の低下、血管のもろさなど、様々な理由がありますが、その一つに「歯周病菌が糖分を好む」という理由があります。
だらだらと食べるおやつ習慣や、甘いものを好んで食べていると、血糖値を上げるだけでなく、口腔環境の悪化にもつながります。良く噛んで食べながら、血糖値の上がりを穏やかにしたり、唾液量を増やし、虫歯や歯周病を予防しましょう。
どちらにも共通するセルフケアのポイントをまとめると次の通りです。
1.時間を決めて食べる
2.良く噛んで食べる
3.食べたら歯磨きをする
4.甘いおやつはほどほどに
いたってシンプルですがこれを機に、改めて意識してみてはいかがでしょうか。おやつのポイントについては以前のコラムをご参照ください。
歯周病ケアは自宅でしっかり歯磨きすることが基本ですが、歯科医院で定期的にプラークや歯石を取り除いてもらうことも重要です。血糖値の定期検査と同様、何も症状がなくても歯科医院でチェックを受けるようにしましょう。
血糖コントロールをしながらお口美人を目指し、輝く笑顔でイキイキとした毎日を過ごしませんか。パーソナル管理栄養士は、いろんな視点からあなたに合った食生活の提案をいたします。
協会認定パーソナル管理栄養士:矢村千紘
協会認定パーソナル管理栄養士:矢村千紘
参考文献
- 糖尿病ケア「糖尿病の病態生理なるごと事典」MCメディカ出版社 (2018.12)
- 国立国際医療研究センター糖尿病情報センター「歯周病と糖尿病の深い関係」(2021.5.24閲覧)
- 河盛隆造監修「今すぐできる!血糖値を下げる40のルール」Gakken(2019.5)
- Novo nordisk糖尿病サイト「糖尿病と歯の健康」(2021.5.24閲覧)
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