家庭のキッチンから考えるSDGs〜私らしくエシカルライフ〜/矢村千紘
こんにちは。管理栄養士の矢村千紘です。最近では、SDGsに取り組んでいるのは企業だけでなく、個人でも増えてきました。
同時に、実際どうすれば?という声もよく耳にします。
今回は管理栄養士の視点から、個人で取り組めるSDGsについてお伝えします。
SDGsは「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)とされ、地球規模で目指すべき到達点が描かれています。2030年までに地球や社会が抱える課題を解決に導き、持続可能な世の中を目指すための16の目標と、それを達成するための169のターゲットが示されています。
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2021年8月 4日
同時に、実際どうすれば?という声もよく耳にします。
今回は管理栄養士の視点から、個人で取り組めるSDGsについてお伝えします。
個人の取り組みが大きな影響力を持つSDGs
SDGsは「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals)とされ、地球規模で目指すべき到達点が描かれています。2030年までに地球や社会が抱える課題を解決に導き、持続可能な世の中を目指すための16の目標と、それを達成するための169のターゲットが示されています。
世界中で取り組むとても壮大な目標で、自分ごとと捉えるには難しいと考える人も多いのではないでしょうか。国や大企業が取り組むことで、自分には無関係と思われるかもしれません。私もその一人でした。しかし、地球や社会の現実に目を向けると、無関係ではいられないことを痛感します。
SDGsの特徴を知り、内容を見てみると実は個人が取り組むことでとても大きな影響をもたらす可能性を秘めています。
●ルールがなく個々の創造性・自主性がキーポイント
2030年の目標は設定されていますが、それを達成するための具体的なルールは細かく決められているわけではありません。達成できないことへの罰則もありません。そのため、方法や規則に縛られることなく、各々が目標達成に向けてどんな方法でどんな事に取り組んでいくかは自由に決められます。一人で取り組んでも良いし、仲間と取り組むのも楽しいかもしれません。
●1つの行動が大きな影響をもたらす可能性
SDGsが掲げる課題は、相互に関係しています。例えば、温暖化による気候変動が、野菜の収穫量に影響を及ぼし、価格高騰により家計を圧迫し、栄養の偏りによる健康問題が起こると言った具合に、環境という1つの問題が、経済、健康の問題にもつながっていきます。
これは一人が何かを始める事で、その行動が水の波紋のように広がり良い影響となって解決に向かう可能性があるとも言えます。「あの人が始めたから私も興味を持った」そんな経験は誰にでもあるはずです。自分一人の行動なんて、と思わず、創造性と自主性を持って小さな行動から始めてみましょう。
食料の3分の1は廃棄されているという事実
世界の食糧生産量の3分の1にあたる約13億トンの食料が毎年廃棄されています。日本でも、まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」は年間約646万トンと推定されており、これは世界全食料援助量の1.7倍にもなります。
この食品ロスの約半分は家庭から出ていると言われているのです。この点からも、一人一人が意識を持つ事、対策する事がとても重要なのではないでしょうか。
家庭でできる食品ロス対策
食材の買い物では、消費期限の近いものから買うという工夫があります。
スーパーなどでは値下げシールが貼られていたり、おつとめ品コーナーにある食品がそれにあたります。当日や翌日に消費する生鮮品ならば、そういったもので十分ではないでしょうか。また、そんな食材から今夜のメニューを考えるというゲーム感覚にしても楽しいかもしれません。
最近では、形が不揃いだったり傷があるとして出荷できなかった野菜を集めたセットで販売されている事もあります。ちょっとアンテナを張るだけでも、まだ食べられるのに捨てられてしまうような食材に出会うことができますよ。
スーパーなどでは値下げシールが貼られていたり、おつとめ品コーナーにある食品がそれにあたります。当日や翌日に消費する生鮮品ならば、そういったもので十分ではないでしょうか。また、そんな食材から今夜のメニューを考えるというゲーム感覚にしても楽しいかもしれません。
最近では、形が不揃いだったり傷があるとして出荷できなかった野菜を集めたセットで販売されている事もあります。ちょっとアンテナを張るだけでも、まだ食べられるのに捨てられてしまうような食材に出会うことができますよ。
調理では、基本的なことですが、食べきれる量を作ることです。ついつい作りすぎて、と言う声はカウンセリングでもよく耳にします。食べる家族の人数、体調なども考慮しながら、食べきれる量、体にとって適切な量を作って食べましょう。食品ロス削減だけでなく、健康管理や家計の節約にも繋がります。
もし作りすぎてしまった場合は、リメイク料理や小分けにして冷凍するなど、後から食べやすいような保存にすると良いでしょう。
もし作りすぎてしまった場合は、リメイク料理や小分けにして冷凍するなど、後から食べやすいような保存にすると良いでしょう。
食べることは生きることで、生きていくために「食行動」は欠かせません。まずは買い物や調理・保存の工夫や意識で無理なく変えていける、そんな小さな一歩を踏み出してみませんか。
担当パーソナル管理栄養士:矢村千紘
担当パーソナル管理栄養士:矢村千紘
参考文献
- 蟹江憲史「SDGs(持続可能な開発目標)」中公新書(2020.8)
- 村上芽・渡辺珠子「SDGs入門」日本経済新聞出版社(2019.6)
- 家庭での食品ロスを減らそう,消費者庁, l(2021.7.26閲覧)
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