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  1. 離乳食の情報に混乱してしまう人へ。おおまかな流れを整理しよう/大竹友里恵

離乳食の情報に混乱してしまう人へ。おおまかな流れを整理しよう/大竹友里恵

こんにちは、大竹友里恵です。
前回はお子さんの偏食について書かせていただきましたが、今回は、離乳食のおおまかな基本についてお伝えします。
 
コロナ禍で行政の離乳食講座を聞くことが出来なかったり、初めて読む離乳食本の内容は情報量が沢山あったり、どこにポイントを絞ったらいいのか悩む方が多いようです。難しく考えなくても初めに大まかな流れが分かれば大丈夫。ぜひ最後まで読んで頂けたら嬉しいです。

 

そもそも「離乳」とは?基本的な考え方とポイント

202201026_コラム画像①.jpg
●離乳とは?
赤ちゃんの成長とともに母乳やミルクなどでは不足する栄養素やエネルギーを補うために、乳汁から幼児食に移行する過程のこと。その時に与える食事を離乳食と言います。WHOでは補完食と訳されることもあります。
 
●自然に食べられるようになるの?
答えはいいえ、です。
食べることは、適切な時期に離乳食を始めることで、子どもの発達に合わせて食べる練習をしていき、少しずつ上達していきます。この時、食べる練習の教材になるのが離乳食
舌の動きや歯の生え方、お口の発達具合に合わせて、柔らかさや大きさなど調理の形態をステップアップしていきます。
 
離乳初期 
②離乳中期 
③離乳後期 
④離乳完了期
と進んでいきます。
 
口の動きや調理の形態など、おおまかな離乳食のスケジュールが一覧表になっているものを、参考文献に書きました。離乳食スタートガイドのスケジュールは冷蔵庫などに貼って、見える所に貼っておくと便利です。参考にしてみて下さいね。

 

離乳食を食べ始めよう

 
20221026_コラム画像④.jpg
●離乳開始のサイン
離乳食がそろそろスタートかな、という目安を以下に書きました。
 
スプーンを舌で押し出すことが少なくなる(哺乳反射が少なくなる)
首の座りがしっかりして、寝返りがうてること
5秒以上座れる
食べ物に興味を示す
 
特に①は、乳汁を飲むときの口の動き(哺乳反射)が残っていると、自分の意思で口を動かすことが出来ないので、食べ物が口から出てしまいます

離乳食の開始時期が生後5~6か月頃と言われることが多いのは、赤ちゃんの哺乳反射が4~5か月頃から少しずつなくなり、6~7か月頃には消えていくことで、「自分の意思で食べる」準備が整ってくるから
この時期に離乳食を食べ始めると、親子にとって負担が少ないと考えられています。ただ、発育や発達は個人差があるので、目安と考えましょう。
 
早産や低出生体重児では、修正月齢を目安にします。

 
●離乳開始の時期は早いといいの?遅い方がいいの?
開始が早すぎると、消化不良やアレルギーを引き起こす可能性もあること、また小児期の過体重や肥満のリスクがあるので、少なくとも4か月以前には離乳食を開始しないようにしましょう。また、アレルギーを怖がるあまり、離乳食の開始時期を大きく遅らせると、ビタミンD欠乏によるくる病や、鉄欠乏性貧血の可能性もあるので、適切な時期に始めるのが良いです。疾患などで定期的に病院にかかっているお子さんは、主治医に相談しながら進めましょう。

 

お口の準備と食べる準備があります

20221026_コラム画像②.jpg
●指しゃぶりやおもちゃしゃぶり
離乳食が始まると、お母さんや哺乳瓶の乳首が食器代わりだったところから、色々な食材(硬さ、粘り気、形や味)や色々な材質の食具(スプーンやフォークなど)が口に入るようになります。2か月頃から指しゃぶりが始まるのは、自分の口の周りに色々な刺激を入れて、離乳食を食べる準備をしています。

 
●食べるための準備
椅子に少しずつ慣れていくことと、食具の準備をしていきます。
離乳食が始まると、初めはおうちの人に抱っこしてもらってから、少しずつ赤ちゃん用の椅子に座ることに慣れていきましょう。姿勢がしっかり保てると、口やあごを上手に動かすことができます
食具は赤ちゃんが嫌がらない材質ものを用意します。スプーンの幅は、唇の幅より狭く、浅めのものを選びます。大きく深いスプーンは、食べ物を取り込むのが難しいので、小さく浅めのスプーンにします。離乳食が始まったら、スプーンの手前に食べ物を少し置き、唇で取り込める量で練習していきます。


食事を美味しく楽しむことの第一歩。ご家族のだんらんを応援しています。
 
 
担当管理栄養士:大竹友里恵

 
参考文献

大竹友里恵執筆コラム


2022年10月26日

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