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  1. 見落としがち!糖尿病で失いやすい栄養素/矢村千紘

見落としがち!糖尿病で失いやすい栄養素/矢村千紘

こんにちは。糖尿病療養指導士12年目の管理栄養士、矢村千紘です。
糖尿病患者さんの栄養相談をしていると、最も血糖値に影響しやすい炭水化物に目がいってしまい、ついつい食事のバランスを崩してしまうケースによく出会います。
 
今回は、今一度バランスの良い食事を意識できるよう、血糖コントロールに影響するミネラルについてお伝えします。

 
ミネラルは体に存在する量としては数パーセントととてもわずかではありますが、体がうまく機能するために重要な栄養素です。糖尿病では高血糖やインスリン抵抗性によって一部のミネラルが尿と一緒に出ていってしまいます
日本人の食事摂取基準では13種類のミネラルにてついて摂取基準を設定していますが、今回はその中でも「マグネシウム」「亜鉛」についてお伝えします。

 

骨に多く存在する「マグネシウム」

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マグネシウムは、骨の健康を保ったり、筋肉や血管の収縮を和らげたりする働きのほか、300種類以上もの酵素の働きを助けています。便秘や頭痛の改善薬の成分としてもよく知られていますね。そして血糖値に関しては、筋肉で糖を取り込み、効率よくエネルギーを作り出すのを助け、インスリンの効きを良くする働きもあります。体内に存在するマグネシウムの2/3は、骨に存在しています。
 
こんなにも大切な役割をしているマグネシウムですが、日本人の摂取量は成人男性・女性ともに日本人の食事摂取基準での推奨量を満たせていません。
マグネシウムが不足すると、インスリンの効きが悪くなる「インスリン抵抗性」が高まり、血糖値が下がりにくくなるだけでなく、腎臓でのマグネシウムの再吸収が効率よく行えなくなり、尿への排泄が増えて、不足が続くという悪循環にもなるのです。
マグネシウムをしっかり摂取することで2型糖尿病の発症を抑制する可能性も示唆されていることから、血糖コントロールの改善や糖尿病予防の点からも意識したい栄養素と言えます。
 
マグネシウムは、海苔やワカメといった海藻類、アサリやマグロ、玄米やライ麦パン、納豆や木綿豆腐、アーモンドなど身近な食品にも多く含まれています。

 

味を感じるために重要な「亜鉛」

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亜鉛の体内での主な働きは、たんぱく質やD N Aの合成で、不足すると成長障害や味覚異常が起こることがよく知られています。また、マグネシウムと同様、200種類以上の酵素の活性化にも役立っています。体内の亜鉛のほとんどは筋肉と骨に存在していますが、他にも皮膚や髪の毛など多くの場所に存在しています。高血糖で尿と一緒に出ていってしまうミネラルの一つなので、糖尿病で失いやすい栄養素と言えるでしょう。
 
亜鉛を十分取ることで、空腹時の血糖値や1~2ヶ月の血糖の平均値であるヘモグロビンA1cが低下することが分かっています。
こちらも大切な栄養素であるにも関わらず、男女ともに推奨量を下回っているのが現状です。亜鉛は、赤身のお肉、魚介類では牡蠣やうなぎに多く含まれています。穀類では、白米にも含まれますが雑穀や玄米の方が多く、納豆や大豆製品にも含まれています。
 
マグネシウムも亜鉛も、多く含まれる食材を見てお分かりのとおり、普段の食材を意識することで摂取量を増やすことができます。お肉中心の食生活であるならば、魚介類や大豆製品を取り入れることを意識してみましょう。主食を白米ではなく雑穀米や玄米を取り入れたり、副菜に海藻類を取り入れたりすることは食物繊維の増加にもつながり、食後の血糖上昇を穏やかにする働きも期待できます。
 
 

最後に

食事療法に取り組んでいく際、血糖値に大きな影響を与える「炭水化物」に注目しがちですが、血糖コントロールの改善や糖尿病予防において大切なのはやはり、食事の基本である「バランス良く食べる」ということです。糖尿病患者さんは高血圧や脂質異常など他の疾患を合併することも多いですが、マグネシウムや亜鉛はそれぞれ、血圧やコレステロール値の改善にも役立ちます。この点からも、炭水化物だけでなく他の栄養素とのバランスがとても大事になります。
今一度、食事のバランスについて考え直すきっかけとなったら幸いです。


担当パーソナル管理栄養士:矢村千紘

 
参考文献
  • 「栄養士・管理栄養士のためのなぜ?どうして?①基礎栄養学」MEDIC MEDIA (2021.8.7)
  • 日本糖尿病協会「月間糖尿病ライフさかえ」(2022年8月号)
  • カルシウムの働きと1日の摂取量,健康長寿ネット,(2022.10.21閲覧)
 

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2022年11月 2日

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