パン好き管理栄養士が伝えるシュトレンの楽しみ方/小川亜希子
こんにちは。毎年5種類以上のシュトレンを食べる管理栄養士の小川亜希子です。
12月に入り、冬の気配を感じるようになりました。12月の大きなイベントといえばクリスマス。今回は、ドイツでクリスマスの時期に食べられてきたシュトレンについてお伝えします。
2022年12月 7日
12月に入り、冬の気配を感じるようになりました。12月の大きなイベントといえばクリスマス。今回は、ドイツでクリスマスの時期に食べられてきたシュトレンについてお伝えします。
クリスマスシーズンの定番「シュトレンの歴史」を知ろう!
シュトレンは日本でもクリスマス前にパン屋、ケーキ屋、スーパーなどで見かけるようになりました。シュトーレンと記載されることが多いのですが、シュトレンが正しい名称です。
本場ドイツのシュトレンの定義は、粉に対して30%以上の重量のバター(あるいは同様の乳由来の油脂やマーガリン等含む)及び60%以上の重量のドライフルーツを含んでいるものとされています。発祥の地とされるドイツのドレスデン地方で作られたシュトレンのみが「ドレスナーシュトレン」と呼ぶことを認められています。ドレスナーシュトレンには使用する材料、製造方法など厳格な規則があり、そのルールが伝統のブランドシュトレンの品質を支えています。
ドイツではクリスマス前の4週間のアドヴェントと呼ばれる期間に薄切りにして少しずつ食べながらクリスマスの準備をしていくのが習わしです。
■シュトレンの楽しみ方
シュトレンはバターや砂糖、ドライフルーツ、ナッツをふんだんに使用して作られます。そのため脂質・糖質ともに高くなっています。
シュトレンは主食としてではなく嗜好品の分類として捉えましょう。
以下はシュトレンの栄養価です。
以下はシュトレンの栄養価です。
スライス1切れ(45g)あたり
- エネルギー 183kcal
- たんぱく質 2.0 g
- 脂質 8.0g
- 炭水化物 25.9g
1日のおやつの量の目安は200kcalと言われています。1日に楽しむシュトレンは1切れにしておくようにしましょう。
シュトレンの保存方法のコツ
シュトレンは日持ちすると言われていますが、暖房の効いた部屋で保存すると傷みやすいです。また日本で販売されているものは、ドライフルーツやバターの量を減らし賞味期限が短いものも多いです。そのため冷蔵庫や冷凍庫で保存することをおすすめします。
冷蔵保存は数日中に食べきる場合の保存方法としておすすめです。シュトレンのカット方法は、最初に真ん中半分に切ります。その次に中心部から左右交互に食べる分のみスライスします。残りは中心の断面をくっつけ合わせてラップに包んで保存します。
冷凍保存は何種類ものシュトレンがあり日によっていろいろなものを楽しみたい時、長期間楽しみたいと思う場合におすすめです。冷凍保存する場合はスライスして1枚ずつラップに包むことで長期保存が可能になります。食べるときは常温で自然解凍しましょう。
冷蔵庫、冷凍庫どちらの場合も開封後は空気に触れないようラップの上から保存袋で包むことで臭い移りを防ぐことができます。
本場ドイツのシュトレンを輸入して楽しむもよし、お気に入りのパン屋のシュトレンを楽しむもよし。楽しみ方、保存方法を参考に、今年の冬はシュトレンを楽しんでください。
参考文献
- 森本智子「ドイツパン大全」誠文堂新光社(2017)
- TAKAKIBAKERY (食品成分表など参照)(2022.11.27閲覧)
小川亜希子先生執筆コラム
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