夏までに痩せたい!管理栄養士が教える食事ポイント3選/小園幸
夏本番を前にして、本気で痩せたいとダイエットを始める方も多いのではないでしょうか。イベントや旅行に向けてだったり、お気に入りの洋服を着るためになど、ダイエットを始める理由は人それぞれです。
そこで、今回は夏までに本気で痩せたい方に、管理栄養士が食事で気をつけるべきポイントを3つお伝えします。
極端な食事制限はしない
糖質制限や脂質制限、ファスティングなどの食事量を減らすことは、一時的には体重が減るものの脂肪は減らず、筋肉や骨量が減ってしまいます。筋肉や骨量が減ると、体は飢餓状態と判断し、エネルギーを燃焼せず体脂肪として蓄え、痩せにくい体になったり、骨粗鬆症などの病気リスクを高めます。
「食べること」は生きていくために一生必要な行動です。これからも健康であり続けるためには無理なダイエットは行わず、計画的に進めていきましょう。
ダイエット中の食事で気をつけるポイント
⚫︎朝食をとる
あなたは、普段から朝食をとる習慣がありますか?実は朝食をとらない習慣が続くと、体内時計がどんどん乱れてしまい健康や日常生活に悪い影響を及ぼします。
逆に、朝食をとり体内時計を整えていくことで、睡眠やホルモンバランス、体温、血圧など様々な状態をうまくコントロールしてくれます。
食事をとり体温を上げることで、より脂肪が燃焼し「痩せるための体」を作ることができるので、まず朝食をとる習慣をつけていきましょう。
⚫︎海藻やきのこ類を取り入れる
海藻やきのこ類は低カロリーで食物繊維が豊富なため満腹感を得られます。
食物繊維は不溶性と水溶性に分けられ、小腸で消化・吸収はされず、大腸まで届きお腹の調子を整えてくれる栄養素です。不溶性食物繊維は、水を吸収し膨潤することで便を柔らかくし量を増やすので、排便を促します。一方、水溶性食物繊維は粘性があるため食物の移動がゆっくりとなり、消化吸収の速度が遅くなるため血糖値の急上昇を抑制する効果があります。
海藻・きのこ類は、サラダや味噌汁、炒め物、麺類などにプラスすることができるので、普段の食事に入れてみることを意識しましょう。
⚫︎こまめに水分補給
夏になると、室内は冷房がきいており体が冷えるなどの理由で水分をあまりとらない方が多くいらっしゃいます。しかし、水分は体内で血液と一緒に全身に酸素や栄養素を運んでくれる役割があるため、こまめに水分補給をする必要があります。
人間の体の約6割が水分でできています。
尿やお通じ、汗などで排出される水分は2.5Lと言われているため、1日必要な水分量は2.5Lです。
ただ、これは飲み水から全てとる必要はなく、そのうち1Lは食事から、体内で作られる体内で作られる水は0.3L、飲み水として必要なのは1.2Lです。
朝食をとることや、海藻・きのこ類などの食事からも水分はとれるので、食事でとりつつも飲み水をこまめに取り入れていきましょう。起床後や食事中、入浴後など何かの行動とセットにすると水分を忘れずに補給することができます。
基本的なことではありますが、これらの3つの食事ポイントを意識するだけで、体が内側から変化していきます。まずは1週間、1ヶ月と夏に向けて続けることを行っていきましょう。
執筆・監修監修 管理栄養士:小園幸
執筆・監修監修 管理栄養士:小園幸
参考文献
- 若い女性の「やせ」や無理なダイエットが引き起こす栄養問題,e-ヘルスネット,(2024.5.27閲覧)
- 朝食が健康リズムを生み出す,全国健康保健協会、(2024.5.27閲覧)
- 食物繊維の必要性と健康,e-ヘルスネット,(2024.5.27閲覧)
- 中嶋洋子「栄養の教科書」新星出版社(2018)
小園幸執筆コラム
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