「人生100年時代」を豊かに生きるためのキーワードは「健康」/河村桃子
こんにちは!JPDAアドバイザーの河村桃子です。
働く大人の人生が輝けるように食から応援しています!
今日はなぜ「人生100年時代」を生きる上で健康が大切なのか、
厚生労働省が2014年に行った「健康意識に関する調査」から読み取って
いきたいと思います。
健康とは何か?
栄養士や医療系の資格を保有している人であれば必ず知っている、
WHO(世界保健機関)が提唱する健康の定義というものがあります。
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Health is a state of complete physical, mental and social
well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、
肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、
すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)
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文面だけでは???ですが・・・
健康とは、単に身体といった肉体的な健康だけが満たされていれば良いというわけではなく、
心といった精神的な面や、人と人とのつながりといった社会的な面も満たされてこそ
健康と言えるのです。
多くの人が健康を病気の有無で判断している
厚生労働省が2014年に実施した「健康意識に関する調査」の結果の一部をご紹介します。
まず、普段健康であると感じているかという質問には、73.7%の人が
「非常に健康であると思う」「健康な方だと思う」と回答しており、
多くの人が自分は健康であるという考えでいることがわかります。
また、健康状況を判断する際に重視した項目を質問すると、
最も多かった答えが「病気でないこと」であり、
次いで多かった「美味しく飲食できること」よりも20%以上も高い回答数でした。
このことから、多くの人が健康かどうかを病気の有無といった肉体的な面で判断している
ことがわかります。
しかし、他の回答を見てみると「不安や悩みがないこと」「幸せを感じること」といった
精神的な面や、「人間関係がうまくいくこと」といった社会的な面でも健康を判断している
ケースも少なからずあり、WHOが提唱するように健康の定義のように、肉体的なものだけでは
判断できないということがわかります。
それなのに、なぜ多くの人が健康かどうかを病気の有無で判断するのでしょうか?
その理由を私なりに考えてみました。
まず、病気になることで身体的な面での健康が損なわれます。
そして、病気の種類によっては「治療の不安」や「予後の不安」といった精神的な面での健康が
損なわれ、さらに病気によって社会生活に支障がでることで、社会的な面での健康も損なわれ
てしまいます。
つまり、私たちは病気になることは身体的な面だけでなく精神的・社会的な面でも
ダメージがあり、健康ではないと判断するのではないでしょうか。
このことから、WHOが提唱する健康の定義は腑に落ちるなと思いました。
健康という言葉をよく使いますが、一言で健康といっても様々な要因が折り重なってやっと
私たちは健康であると言えるため、健康はとても奥が深いことなのです。
「健康」と「幸福感」の関係
同じく厚生労働省が2014年に実施した「健康意識に関する調査」より、
幸福感について質問した項目では、
今現在、自分がどの程度幸せであるかを10点満点で答えてもらったところ、
平均点は6.38点と、多くの人がそれなりに幸せを感じているとの結果でした。
また、幸福感を判断する際に重要視した項目を尋ねたところ、
全体では「健康状況」と答えた割合が最も高いという結果でした。
多くの人が健康であることが幸福感へと繋がっていることが分かります。
しかし、年代別に見てみると「健康状況」を選んだ割合は20~39歳で39.5%、
40~64歳で53.0%、65歳以上で71.9%と年齢が上がるにつれて高くなること
が分かります。また、高齢者になると7割近くが「健康状況」と回答しており、
他の選択肢を大きく引き離す結果となりました。
一方で、20~39歳の若い世代では幸福感を判断する事項として「家計の状況(所得・消費)」
と回答した割合が47.8%と最も高くなっています。
若いうちは健康でいることで幸せを判断することがあまりないのですが、高齢者になると
価値観が変化して「健康であること」と「幸せ」は密接してくると言えます。
40代から「健康」を意識することで老後の幸福感が変わる!
若い時と高齢になった時には、幸せの価値観が「家計」から「健康」に変化します。
しかし、残念なことに「健康は1日して成らず」で、体力が衰えてきた高齢期になってから手に
入れるのは至難の技ですので、高齢になる前から「健康」を手に入れておく必要があります。
また、老後の幸福感を得るためには40代以降の生活がキーポイントです。
徐々に身体の変化を感じ始める40代以降。
この時にどんな生活をしていたかで、老後の幸福感は大きく変わってきます。
身体の変化を感じつつも、20代・30代の頃と同じ生活をしていては身体に鞭を打っているようなものです。
怖いことに40代であればまだ無理をすれば何とか若い頃と同じ生活を送れるます。
しかし、老後にその代償がやってきます。
この代償によって幸せな老後を過ごせなくなってしまうと、仕事をリタイアした後の時間が今よりも長くなる
「人生100年時代」を過ごす上で大きな痛手となります。
悔いなき人生を送るためにも、
40代以降は自分の身体と向き合って「健康」を意識した生活を送っていく必要があります!
40代のみなさん、健康を意識した生活を送るのは今からでも遅くありません!!!!
もし、健康診断で特定保健指導を受けることになった方は、自己負担なく受けられますので
これはチャンスと思って少しずつ生活を見直していきましょう。
まとめ
*健康とは、ただ単に病気がないというだけではなく、身体(肉体的)と心(精神的)・社会とのつながり(社会的)
の全てが満たされている状態をいう。
*多くの人が健康であるかを病気の有無で判断する。
→病気になると肉体面だけではなく精神面・社会面でもダメージを受けるため。
*健康であることは幸福感へと繋がる。
→人は歳をとるごとに価値観が変化し、高齢になると「健康」と「幸福感」が密接する。
*幸せな老後を過ごすには「健康」が必要。
→そのためにも、身体の変化を感じる40代以降から健康を意識した生活を送る。
長い文章を最後までお読み下さり、ありがとうございました!
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管理栄養士*河村桃子
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